2017.9.11
1.開催日
平成29年10月27日(金)午前10時半〜午後5時半
2.開催場所
東京都千代田区大手町1-3-1 JAビル 36階 大会議室
3.趣旨
政府による農協改革をうけて、JAグループにおいては、自己改革の取り組みをすすめているところであるが、政府の改革の意図するところは、営農経済事業への重点化を主張しつつも、信用・共済事業の譲渡・代理店化であり、協同組合から株式会社への転換である。このことを新自由主義に立脚した一貫した論理、准組合員の事業利用規制という制度改正をもって実現しようとしていることをまず見抜く必要がある。
JAおよびJAグループにおいては、このことへの危機感の共有化をはかりながら、自己改革をすすめているが、組合員の世代交代、信用事業の収益悪化、公認会計士監査の導入にもとづく内部管理体制の強化、情報技術革命の急速な進展など、JA事業の根幹に関わる幾重もの問題に直面する中で、全体を見通した中での明確なビジョンと戦略を見出しえていない状況がある。
また、見逃してはならないのが、単位JAの自律を旗印として、中央会制度の廃止、全農改革をすすめ、さらには農林中金、共済連の株式会社も検討するとしており、このことはJAグループとしての相互補完体制を崩し、JAの事業基盤を民間企業や外資に解放することを意図していることも認識する必要がある。
農家組合員の営農と暮らしを守り、豊かにするためには、JAを基盤とするJAグループの組織・事業・経営が必要不可欠である。このことを認識した上で、現下の危機的状況を乗り越えて、我々の使命を遂行するためには、まずはJAのヘッドクオーター(司令塔)たる常勤役員が現下の情勢を正確に読み解き、自分の言葉として理解し、その上で、地域およびグループの経営資源を総動員して、使命遂行に必要なビジョン・戦略を構築し、実践することである。
地域・組織の実情が異なるJAにおいては、そのビジョン・戦略は多様であるが、その視点やポイントは共通するものが多くあるであろう。何よりも使命遂行の最大の力の源泉は、組合員のもつ当事者意識であり、その行動力であり、それを引き出す役員・職員のオルガナイザー力(組織する力)であり、コーディネート力(まとめあげる力)であり、ファシリテーション力(引き出す力)であり、すべてのJAにおいて共通するのではないか。
32年秋から33年年明けにかけて決着が想定される准組合規制問題は、27年の農協法改革の決着も踏まえれば、政治的な強行も想定される。組合員から「我がJAをどうするつもりか」という声を全国から積み上げていかない限り、前回と同じ轍を踏むことにもなりかねない。
いずれにしても、JA常勤役員の力量如何が、組合員の営農と暮らしの将来を決することになる。情勢認識、現場の取り組み実態、現場で奮闘する仲間たちからの実践報告をもとに、これからJA常勤役員が何を考え、実行していくべきか、腹をわって話し合い、今後の方向を探っていきたい。
また、このテーマについては、一回で終わることは到底困難であり、今回の研究会を起点として、次回以降の研究会においても議論を深めていく必要がある。研究会メンバーの参加と積極的な意見交換を期待する次第である。
平成29年9月5日
JA人づくり研究会
代表 今村奈良臣
4.参加対象
JA・連合会・中央会の常勤役員。なお、JA・連合会・中央会の職員はオブザーバーとして参加できる。
(誠に恐縮ですが、会場の都合により定員50名とさせていただきます。定員をオーバーした場合は、常勤役員の方のご参加を優先させていただきますので、あらかじめご了承ください)。
5.参加費
参加費は会員1万5千円、会員外2万円とする(宿泊は各自でご手配ください)。なお、1団体で複数参加する場合(オブザーバーも含む)は、2人目から1万円とする。参加費については「第26回研究会参加費」と明記し、下記口座に当日10月27日(金)までに振り込んでください。
振込口座: 農林中央金庫 本店 普通預金
口座番号: 5542760 JA人づくり研究会
6.入会について
入会にあたっては、入会申し込み書をFAXまたはメールにて送付ください。なお、「JA人づくり研究会会費」は次の金額を入会時のみに、前記の口座に振り込んでください。
普通会員:JA・連合会・中央会の常勤役員、参事 2万円
特別会員:それ以外の個人(大学教員・研究者・JAのOBなど) 5千円
第28回JA人づくり研究会プログラム
日 時: | 平成29年10月27日(金) 10:30〜17:30 |
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場 所: | 東京都千代田区大手町1-3-1 JAビル 36階 大会議室 |
研究テーマ: | 「政府による農協改革とJA自己改革の課題と対応」 |
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